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2028年(令和12年)導入予定|京都市の「空き家税」とは?非居住住宅利活用促進税の基本をわかりやすく解説

2028年(令和12年)導入予定|京都市の「空き家税」とは?非居住住宅利活用促進税の基本をわかりやすく解説

全国に先駆けて京都市で検討・導入が予定されている、いわゆる「空き家税」をご存じでしょうか。 正式には「非居住住宅利活用促進税」と呼ばれるもので、近年ニュースやインターネットでも取り上げられる機会が増えています。 一方で、「名前は聞いたことがあるけれど、どのような税なのか分からない」「自分に関係があるのか判断できない」と感じている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、この「非居住住宅利活用促進税」について、まずは制度の基本を分かりやすく整理していきます。

非住居住宅利活用促進税とは?

非住居住宅利活用促進税の概要

「非居住住宅利活用促進税」とは、人が居住していない住宅、いわゆる空き家を所有している方に対して、新たに課税される制度です。
この制度が施行されると、京都市の市街化区域内において、一定の条件に該当する空き家を所有している場合、これまでの固定資産税や都市計画税に加えて、新たな税負担が発生することになります。
「使われていない住宅をそのままにしておくこと」に対してコストがかかる仕組みであり、住宅の利活用を促すことを目的とした税制といえるでしょう。

対象となる住宅とは?

では、どのような住宅がこの税の対象となるのでしょうか。
基本的には、居住実態がなく、日常的に使用されていない住宅が対象とされます。たとえば、長期間誰も住んでいない戸建て住宅や、相続したまま利用されていない住宅などが該当する可能性があります。
一方で、別荘として定期的に利用している場合や、賃貸として募集・運用されている住宅など、一定の利用実態が認められるケースについては、課税対象から外れる可能性もあります。
ただし、具体的な判断基準については今後の制度設計や運用による部分も大きいため、「どこからが空き家とみなされるのか」は事前に確認しておくことが重要です。

なぜ今、京都市で「空き家税」が導入されるのか?

空き家問題と住宅価格高騰の実態

京都市では、全国に先駆けて令和12年に「非居住住宅利活用促進税」の導入が予定されています。
では、なぜ今、このような制度が検討されているのでしょうか。
京都市は、国内外から多くの人が訪れる観光都市であり、居住用だけでなく、セカンドハウスや短期滞在用として住宅を所有するケースも少なくありません。
その一方で、相続などをきっかけに取得した住宅が、そのまま使われず空き家となっているケースも年々増えてきています。
こうした背景から、住宅として利用されていない物件が一定数存在する一方で、「実際に住みたい人が住める住宅が不足している」という、いわばミスマッチの状態が生まれています。
さらに、住宅価格の高騰も重なり、若い世代にとっては「住みたくても住めない」という状況が現実のものとなりつつあります。結果として、市外へ転出する人が増えている点も、見過ごせない課題の一つです。

「使われていない住宅」が増えている背景

空き家が増えている理由は、一つではありません。
先ほど触れた相続による取得に加え、「すぐに売却する決断ができない」「思い入れがあって手放しづらい」といった心理的な要因も少なからず影響しています。また、立地や建物の状態によっては、賃貸や売却が難しく、そのまま所有し続けているケースも見られます。
しかし、“使われていない住宅”が増えることで、防災・防犯面のリスクや景観への影響、さらには地域コミュニティの維持にも影響が及ぶ可能性があります。こうした状況を踏まえ、「住宅は持つだけでなく、活用していくもの」という方向へ意識を変えていく。その一つの手段として、この税制度が位置づけられています。
 

他の自治体でも導入される可能性はあるのか?

現時点では、「非居住住宅利活用促進税」は京都市のみで導入が予定されている制度です。
ただし、空き家の増加は京都市に限った問題ではなく、全国的に共通する課題でもあります。
そのため、今後、同様の考え方を取り入れる自治体が出てくる可能性は十分に考えられるでしょう。
つまり、この制度は決して京都市だけの話ではなく、今後の動向によっては他の地域にも広がっていく可能性のあるテーマといえます。居住していない空き家を所有している方にとっては、まずは京都市の動きを一つの指標として捉えながら、今後の活用や整理について、少しずつ準備を進めていくことが大切になりそうです。

非居住住宅利活用促進税の仕組み

では次に、「非居住住宅利活用促進税」の具体的な仕組みについて見ていきましょう。現在、非居住住宅を所有されている方は、固定資産税や都市計画税を納めているかと思いますが、令和12年以降は、それに加えて新たにこの税が課される可能性があります。つまり、住宅を所有しているだけでなく、「どのように使っているか」が税負担に影響してくる点が、この制度の大きな特徴といえます。

税率と課税の考え方

具体的な税額は、「家屋」と「土地」の評価額をもとに計算されます。

まず一つ目が「家屋価値割」です。
これは、建物(家屋)の固定資産評価額に対して課税されるもので、税率は0.7%とされています。

次に「立地床面積割」です。
こちらは、土地の評価額と建物の延床面積をもとに算出され、1㎡あたりの固定資産評価額に応じて税率が変わります。

・700万円未満:0.15%
・700万円以上900万円未満:0.3%
・900万円以上:0.6%

少しイメージしづらい部分もあるため、一例を見てみます。
たとえば、
・家屋評価額:500万円 → 約35,000円
・土地評価額(1㎡あたり50万円)×200㎡ → 約150,000円

合計すると、およそ185,000円程度が年間の税額となるイメージです。
あくまで一例ではありますが、「思っていたより負担が大きい」と感じる方もいるかもしれません。なお、実際の税額は、固定資産税や都市計画税の課税明細書に記載されている評価額をもとに確認することができます。

課税対象になるケース・ならないケース

もっとも、この税はすべての非居住住宅に一律で課されるものではありません。
一定の条件に該当する場合のみ課税対象となり、「利用されていない状態」と判断されるかどうかが大きなポイントになります。そのため、「空き家=すぐ課税」という単純な仕組みではなく、実際の利用状況や今後の活用予定なども踏まえて判断される点には注意が必要です。

免除・軽減措置の具体例

まず、一定の条件に該当する場合は、そもそも課税対象外となる「免除」に該当します。
たとえば、以下のようなケースです。

・家屋の固定資産評価額が20万円未満のもの
 ※制度導入から当初5年間は100万円未満まで対象
 → 小規模な建物や老朽化した物件については、過度な負担とならないよう配慮されています。
・事業用として利用されている、または1年以内に利用予定のもの(要申告)
 → 店舗や事務所など、実際に活用されている場合は対象外となります。
・賃貸または売却を予定しているもの(要申告・1年以内の契約が必要)
 → 「活用する意思」が明確な場合には、一定の猶予が設けられています。
・固定資産税が非課税、または減免されているもの
 → 公的用途などの建物は、この制度でも対象外です。
・景観重要建築物など、歴史的価値が認められている建物
 → 京都の景観や文化を守るための特例といえます。

また、課税対象となる場合でも、事情によっては税負担が軽減されるケースもあります。
たとえば、
・災害(震災や火災)による被害を受けた場合
・生活保護を受けている場合

さらに、やむを得ない事情として、以下のようなケースも考慮されます。
・転勤や海外赴任(一定期間内)
・長期入院や施設への入所
・DVなどによる避難
・親族の介護による一時的な不在
・増改築工事中で居住できない場合

これらは「意図的に放置された空き家」とは異なるため、状況に応じて柔軟に判断される想定です。

加えて、すぐに課税することが適当でない場合には、「徴収猶予」が認められるケースもあります。
・所有者が亡くなった場合
・居住者が亡くなり、結果として空き家となった場合
このように、相続や今後の方針を検討するための時間が必要な場合には、一定期間の猶予が設けられる点も押さえておきたいポイントです。

実はもっと注意すべき「特定空き家」とは?

ここまで、2030年より京都市で導入が予定されている「非居住住宅利活用促進税」について見てきました。しかし、仮にこの税制度が導入されていない地域であっても、空き家の扱いには注意が必要です。空き家を適切に管理せず放置してしまうと、「特定空き家」として認定され、結果として固定資産税の負担が大きく増える可能性があるためです。この制度は全国共通で適用されており、空き家を所有している方にとっては見過ごせないポイントといえるでしょう。

特定空き家制度とは何か

「特定空き家」とは、そのまま放置することで周囲に悪影響を及ぼすおそれがあると判断された空き家のことを指します。
具体的には、以下のような状態が該当するとされています。
・倒壊の危険があるなど、保安上危険な状態(建物が傾いている、土台が破損している など)
・衛生上有害となるおそれがある状態(ごみの放置により害虫・害獣が発生している、悪臭がある など)
・景観を著しく損なっている状態(窓ガラスの破損、外壁の劣化、雑草や蔦の繁殖 など)
・放置することが不適切と判断される状態(立木の倒壊の恐れ、不法投棄の誘発 など)

このような状態が続くと、近隣住民からの通報などをきっかけに実態調査が行われ、「特定空き家」として認定される可能性があります。

「特定空き家」に認定されるとどうなる?

特定空き家に認定された場合、まずは所有者に対して通知が行われ、修繕や撤去などの対応を求める指導が入ります。
この段階で適切に対応すれば大きな問題にはなりませんが、指導に従わない場合には、次の段階として「勧告」が行われます。 ここで大きなポイントとなるのが、固定資産税の扱いです。
通常、住宅が建っている土地には軽減措置が適用されていますが、この勧告を受けることでその特例が解除され、結果として固定資産税が最大で約6倍に増加する可能性があります。
さらに、その後も対応が行われない場合には、命令や罰則の対象となるだけでなく、最終的には行政代執行により強制的に解体されるケースもあります。その際の費用は、原則として所有者に請求されることになります。

宇治市ではどう考えるべきか?

現時点での制度導入の可能性

ここまで見てきたように、京都市では「非居住住宅利活用促進税」という独自の制度が検討されており、空き家の“放置”に対して一定の負担を求める流れが強まっています。

では、宇治市ではどうなのでしょうか。
結論からいうと、現時点では宇治市において同様の税制度が導入される予定はありません。
ただし、空き家問題そのものは全国的な課題であり、「特定空き家」に関する制度はすでに全国共通で運用されています。そのため、所有している空き家の状態によっては、宇治市であっても認定の対象となる可能性は十分に考えられます。
京都市と宇治市では制度に違いはあるものの、「空き家をそのままにしない」という流れ自体は共通しており、今後さらに強まっていくことが予想されます。

今後の不動産の保有・活用・売却

こうした流れを踏まえると、空き家の扱いについては、できるだけ早い段階で方向性を決めておくことが重要です。
具体的には、

・売却するのか
・賃貸として活用するのか
・保有し続ける場合、どのように管理していくのか

といった選択肢の中から、自分にとって現実的な方法を検討していく必要があります。判断を先延ばしにしてしまうと、建物の老朽化が進み、結果として売却や活用の選択肢が狭まってしまうこともあります。また、管理が行き届かない状態が続けば、思わぬリスクにつながる可能性も否定できません。
「宇治市だから安心」と考えるのではなく、「宇治市だからこそ、今のうちに動ける」という視点で整理しておくことが、結果としてリスクを抑えることにつながります。
将来の選択肢を広げるためにも、一度立ち止まって現状を見直してみることをおすすめします。

空き家は「持っているだけ」ですまない時代へ

京都市の「非居住住宅利活用促進税」と「特定空き家」の制度は、それぞれ目的や仕組みこそ異なりますが、共通しているのは「空き家を放置しないことの重要性」を示している点です。
非居住住宅利活用促進税は、居住実態のない住宅に対して新たな税負担を設けることで、空き家の活用や流通を促す制度です。 一方で、特定空き家は、管理が行き届いていない住宅に対して行政が指導や措置を行う仕組みであり、放置によるリスクに直接対応するものといえます。

・使っていない住宅にはコストがかかる
・管理を怠ると行政対応の対象になる

という、二つの側面から空き家との向き合い方が問われる時代になってきているといえるでしょう。
特に京都市では、景観や住環境への意識の高さもあり、空き家に対する目は年々厳しくなっています。そしてこうした流れは、宇治市をはじめとする周辺エリアにも、今後広がっていく可能性があります。大切なのは、「まだ大丈夫」と考えてそのままにしてしまうことではなく、現状を正しく理解し、早い段階で方向性を整理しておくことです。空き家を「負担」にするか、それとも「活かせる資産」にするかは、これからの判断次第です。
まずは制度の基本を押さえたうえで、ご自身の状況に照らし合わせて考えてみることが、最初の一歩になるのではないでしょうか。

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