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不動産コラム
家の終活をしないと、どんなトラブルが起こるの?回避方法についても解説!

家の終活をしないと、どんなトラブルが起こるの?回避方法についても解説!

終活をする際には、老後の生活をどこで送るのか、また自宅を処分するのかどうかなど、住まいについて考えることも大きなテーマとなります。しかし、家についての処理を進めることは手間がかかり、面倒なことだからと後回しにしてしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、家の終活をしない場合に起こり得るトラブルと、その回避方法をご紹介します。

 
*目次*
 

1.家の終活をしないと起こり得るトラブルとは

家を処分するのか、相続するのかなど、家についての終活をしていないとどのようなトラブルが発生する可能性があるのでしょうか。ここでは3つの視点から、住人の死後の住まいに関するトラブルについて解説します。
 

①相続に関するトラブル

家は、他の資産と比べると分けることが難しく、売買するのにも大きな金額が発生します。このような点から、遺族同士でトラブルが生じてしまうことが珍しくありません。

家を相続の対象とした場合、分配するためには以下の4つの方法があります。
・現物分割:そのまま物理的に分ける方法
・代償分割:複数の相続人のうち1人が代表して家を相続し、他の相続人は現金を受け取る方法
・換価分割:家を売却して換金し、その現金を分ける方法
・共有分割:複数の相続人が共有名義で名義人になる方法

終活で家の相続について考える場合には、上記の分割方法と「誰がどれだけ相続するのか」という点も具体的に提示できるとよいでしょう。
 

②税金に関するトラブル

家を相続した場合には、相続した人が税金を支払わなくてはなりません。
誰も住んでいない空き家であったとしても、土地にかかる固定資産税が発生し、家を所有している人が毎年支払うことになります。
終活で事前に家を処分したり、家に住む人がいるのかなどを家族で相談しておくことで、無駄なお金の支払いを回避することができます。
 

③空き家に関するトラブル

家を相続したとしても分配しにくいことなどから、リフォームなどもしないまま空き家状態となってしまう家が増えています。空き家状態が続くと、窓を閉めた状態のため、家が傷みやすくなります。具体的には、埃がたまり、カビが生え、柱や天井、床が腐るといった状態になってしまいます。このような状態を避けるには、最低でも1ヶ月に2回程は換気や掃除をする必要があり、その分遺族の手間が増えてしまいます。

また、空き家の状態が長期化することで、光熱費や火災保険などの費用も掛かり続けてしまいます。
防犯面でいえば、空き巣に入られたり、ホームレスや犯罪者の不法侵入などの被害に遭ったりするリスクもあります。

このように、空き家のまま放置しておくことはトラブルを増やしてしまうことに繋がりかねません。空き家を処分する予定であっても、実際処分するまでには平均して1年以上の時間がかかるとされていますので、終活の段階で家の処分や相続に関して考えておくとよいでしょう。
 

2.「家の終活」の方法5選

1でご紹介したような家に関するトラブルを回避するためにも、「家の終活」を行うことをおすすめします。ここでは、家の終活の具体的な内容について、
①売却・解体
②生前贈与
③遺言状
④賃貸
⑤リースバック・リバースモーゲージ
の5つの方法をご紹介します。

 

①売却・解体

家を処分することが決まれば、家の売却をしてもよいでしょう。
家を売却することで利益を得ることができれば、それを老後の生活資金に充てることができます。また、現金化しておくことで遺族への相続もしやすくなります。そして、家の管理の手間がなくなり、税金の支払いも不要になります。
そのほかにも、不動産の売却額から、所有期間の長短に関係なく最高3,000万円まで控除できる「3,000万円特別控除」を利用できるというメリットもあります。

3,000万円特別控除の詳細については「No.3302 マイホームを売ったときの特例」をご覧ください。

また、家が老朽化している場合には、家を解体した上で残った土地を売却したり相続する方法もあります。 日本では災害が多く発生するため、災害時に老朽化した家が倒壊し、周りの方々に危険が及ぶ可能性がありますので、それを防ぐために家を解体しておくことは持ち主の責務といえるでしょう。

家の売却や解体を行う際には、同時に、次の住まいをどうするのかを考えておく必要があります。賃貸物件に入居する、家族と同居する、高齢者施設に入居するなどを検討し、引っ越しも必要となります。
引っ越しの手続きの手間や、引っ越し費用が発生することも踏まえて、売却を検討しましょう。
 

②生前贈与

生前贈与とは、資産の所有者が生きているうちに特定の相手へ贈与することをいいます。
家の所有者が生前に贈与することができるため、所有者の意思を伝えやすく、相続と違って遺族同士でのトラブルが起きにくいというメリットがあります。

しかし、相続税がかからない代わりに「贈与税」が発生します。贈与税の税率は高めになるため、贈与相手にも相談をした上で検討を進めるようにしましょう。

贈与税の詳細については「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」をご覧ください。
 

③遺言状

売却や生前贈与はしないが、死後も誰かに家を受け継いでほしい場合は、遺言状を作成するとよいでしょう。遺言状があると、相続時に法律上の効力を発するため、資産所有者の希望をしっかりと伝えることができ、遺族間でのトラブルを防ぐことができます。

しかし、相続した人には、相続税や固定資産税の支払いなどが生じてしまいますので、できれば生前に家族と相談することをおすすめします。遺言状の存在が知られなければ、書いていないことと同じになってしまいますので、遺言状を作成したら保存場所を家族に伝えることが必要です。
 

④賃貸

住んでいた家を賃貸物件として貸し出すという方法もあります。
賃貸物件にすることで毎月家賃を得ることができれば、一定程度の収入を確保することができます。
しかし、賃貸物件を管理する手間が生じますし、物件に修繕箇所が発生した場合には、持ち主の負担で修理しなくてはなりません。また、入居希望者がいない場合には空室が続いてしまい、収入減となるリスクもありますので、それらのデメリットも理解した上で賃貸物件にすることを選択しましょう。
 

⑤リースバック・リバースモーゲージ

家を売却後、買主と賃貸契約をして家賃を払いながら住み続ける「リースバック」という方法もあります。
賃貸物件を借りることになりますので、固定資産税の支払いは不要です。また、同じ家に住み続けることができるので生活の大きな変化を避けることができ、引っ越しが不要というメリットもあります。しかし、一般的な売却額よりは安い価格となり、リースバック後には毎月の賃貸料が発生します。

そのほかに、自宅を担保として、老後資金の借り入れができる「リバースモーゲージ」という金融商品を選択する方法もあります。これは、融資を受けた方の死後、担保となっている不動産を売却することで一括返済する仕組みとなっています。

リバースモーゲージでは、生前の返済は月々の利息部分だけとなっており、元本は死後に担保となっている不動産を売却して一括返済します。そのため、老後における月々の支出を抑えることができます。 しかし、住宅の評価額が低い場合、融資額を下回る場合には差分の返金が要求されることがあります。また、金利変動により返済額も変動するリスクがありますので、しっかりと仕組みを理解し、計画を立てて利用することが大切です。
 

まとめ


遺族のことを考えると、家についても終活を行っておいた方がよいことがわかりました。
しかし、老後を新しい住まいで過ごすことは、これまでのご近所付き合いがなくなったり、環境が大きく変わるなど、ストレスが生じてしまう可能性もあります。
家族とも話し合いながら、時には専門家に相談するなどして、自分も家族も安心できる住まいのプランが立てられるとよいですね。
 
当社の強み、それは売買も賃貸も最高水準でご提案できる点です。
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