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離婚によって生じるメリットとデメリットとは?

離婚によって生じるメリットとデメリットとは?

近年、離婚をする人は増加しており、気軽に離婚できるイメージがありますが、離婚は精神的にも経済的にも大きなダメージを受けるものです。実際に離婚を考え始めた場合には、離婚についてのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、慎重に決断をすることが重要です。
そこで今回は、離婚を考え始めた際にまず知っておきたい、離婚についてのメリットとデメリットを紹介します。
離婚によって生じるメリットとデメリット
 

1.離婚することのおもなメリット3つ

まずは、離婚することによって生じるメリットについて考えてみましょう。

①精神的に楽になる

現在、離婚を考えているという方は、自分と合わない相手と過ごすことで大きなストレスを感じているでしょう。離婚することで、そのようなストレスから解放されます。
また、DVなどの被害に遭っている場合には、相手と離れることで自分や子どもの身を守ることに繋がります。
 

②自由な時間が増える

結婚していると、パートナーの生活リズムに合わせて、仕事や家事、育児を行っている方が多いと思います。しかし、離婚をすると、パートナーの都合に合わせたり、パートナーの食事の準備や片付けなどの家事の負担も減るため、自分の時間を増やすことができます
それにより、やりたかった仕事ができたり、空いた時間を趣味に使うなど、自分の望む選択をしやすくなる方もいるでしょう。
 

③子どもを守ることに繋がる場合もある

両親のどちらかが子どもに対して虐待をしていたり、夫婦喧嘩が絶えない場合などは、子どもの心にも傷をつけてしまいます。離婚をすることで、子どもを守ることになるケースもあるでしょう。

2.離婚することのおもなデメリット3つ

離婚をするということは、メリットだけでなくデメリット(リスク)も伴います。具体的にどのようなデメリットが考えられるのでしょうか。
離婚のメリットデメリット
 

①子どもへの影響

離婚をすると、子どもはどちらかの親と生活をすることになります。それにより、子どもは一方の親と会いにくい状況になり、寂しい思いをさせてしまうことがあるでしょう。同時に、子どもを引き取らなかった親も、子どもとなかなか会えなくなります
また、一緒に生活をすることになった親子が母と息子や父と娘といった異性の場合、思春期のケアなどが難しくなる可能性も考えられます。
 

②経済的な負担が増える

①で触れたように、子どもを引き取った親は離婚後、一人で生活を成り立たせながら、子育てもすることになるため、子どもと接する上での負担に加え、経済的な負担も増えることが考えられます。 養育費が支払われることになっても、それのみで生活していくことは困難なため、自分も仕事をする必要があります。特に、専業主婦の女性は、離婚後の収入を得る方法を考える必要が生じるでしょう。現在、働いている方であっても、収入を増やす必要があれば、転職を検討した方がよいかもしれません。

③大きな出費が必要となる可能性がある

離婚時には、夫婦間の財産をどのように分けるか、話し合いをする必要があります。
具体的には、財産分与、年金分割、慰謝料、養育費について、それぞれ夫婦どちらにいくら支払うのかを決定します。
パートナーより収入や財産が多い場合、財産分与で財産が減る、年金分割によって受け取れる年金の減額など、大きな出費となる可能性があります。
 

 

3.子どもがいる場合の離婚時の注意点

離婚のメリットデメリット
離婚をするということは、夫婦間の人間関係が変わるだけでなく、子どもにも多大な影響を及ぼします。子どもがいる場合の離婚時の注意点についても、触れておきましょう。
 

①親権や養育費についてしっかりと決定する

どちらの親が子どもを引き取るのか、という親権や、引き取らなかった親が子どもを養育するための費用をどのくらい支払うのか、という養育費についての取り決めを夫婦間でしっかりと行うことが重要です。
養育費を決めていても、支払いが滞るケースは数多く発生しています。そのような状況をできるだけ避けるために、取り決めの内容を公正証書として残しておくとよいでしょう。強制執行認諾文言付きの公正証書を作成しておくことで、万が一、相手が支払いを怠った場合にも、裁判を経ずに強制執行(差し押さえ)を行うことができます。 公正証書の作成のためには、契約者全員が公証役場へ出向く必要があります。また、書類の作成に時間がかかる場合もありますので、できるだけ時間に余裕を持って準備を進めていきましょう。
 

➁子どもへの影響を最小限に抑える

両親が離婚をすると、子どもは苗字が変わったり、離婚の前後で環境の変化があったりと、精神的にかなりの負担を強いられることになります。
引っ越しが必要になることで、転校も伴う場合もあり、子どもにもストレスがかかりますが、虐待を受けている場合などは引っ越した方がいい場合もあります。
離婚後の住居や経済状況などについて、できるだけ子どもへの負担が大きくならないようにしっかりと検討するようにしましょう。
 

③子どもの精神面のフォローをしっかりと行う

両親は、パートナーと別れることに前向きになっていたとしても、子どもとしては、両親が離れ離れになり、片方の親としか生活できなくなることは辛いものです。
また、離婚によって苗字が変わったり、一人親の子どもと偏見を持って周りから見られる可能性もあります。
離婚前後は、親も対処することが多くあったり、環境が変化するなどして大変ですが、子どものフォローができるのは親だけです。離婚後も、しばらくは子どもが精神的に不安定になっていないかどうか、愛情を注ぎながら見守っていくことが大切です。
 

 

4.子どもの有無に関係なく、準備しておきたいこと

離婚する場合、十分な準備をしていないと、離婚後に経済的に困窮したり、不利な条件で離婚することに繋がりかねません。子どもの有無に関係なく、離婚に備えて準備しておきたいことをご紹介します。
 

①離婚の原因である証拠を集めておく

DVやモラハラ、子どもへの虐待、生活費を払わないなどの行為をする配偶者のことを「有責配偶者」と呼びます。
もし、配偶者のこのような行為が原因で離婚を検討しているのであれば、その証拠を集めておきましょう音源や画像、医師による診断書など、証拠があれば相手が事実を否定していたとしても、慰謝料を請求することができます。 慰謝料が入れば、離婚後の生活費の足しにすることができますので、離婚時に請求するようにしましょう。
 

➁財産についての話し合いや手続きをしっかりと行う

第2章でも触れたように、財産分与や年金分割について、どのように分けるのか夫婦でしっかりと話し合い、手続きも行いましょう
専業主婦の方の場合でも、家事労働などで財産を築くことに貢献していたとして、財産分与を請求することが可能です。しかし、財産にはプラスのものだけでなく、住宅ローンなどマイナスの資産も含まれます。自分が受け取ることのできる資産と、支払わなければならない資産を把握していきましょう。 また、年金についても、自分とパートナーの加入歴を確認し、離婚後にいくら受け取ることができるのか把握しておきましょう。
 

③離婚後の収入基盤を準備しておく

離婚後、収入が減って生活が困窮しないように、離婚前からしっかりと収入基盤を整えていくことも大切です。 専業主婦である場合には、仕事を探す必要が生じますし、既に働いていた場合にも引っ越しや収入アップを目指して、転職が必要となるかもしれません。
離婚後にどのような状況になるかを想像し、収入基盤を作っていくようにしましょう。同時に、まとまったお金も準備しておくと、離婚時に大きなお金が必要になったり、一次的に生活費に利用することができるでしょう。
 

 

まとめ
離婚をするということは、メリットがある一方、デメリットもあることがわかりました。 離婚を考え始めたら、まず、自分の置かれた状況やその原因をしっかりと分析し、自分にとってのメリットとデメリットを書き出すところから始めてみましょう。 離婚は、家族の精神面への影響はもちろん、経済的にも大きな負担となります。感情的に決めるのではなく、準備をしながらしっかりと、家族のことも自分のことも前向きな決断ができるよう考えていけるといいですね。
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