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退去費用について知っておくべきこと|退去費用の概要とポイント

退去費用について知っておくべきこと|退去費用の概要とポイント



住んでいた賃貸物件をでるとき、退去費用はかかるのか不安に思う方も多いのではないでしょうか。

また、原状回復にかかる費用はどこまで負担しなければいけないのか曖昧ですよね。
本記事では退去費用の概要や相場、損をしない方法について解説します。
 
*目次*
 

【退去費用の概要と、その決定方法】


退去費用とは、次の入居者のために行われる原状回復やクリーニングにかかる費用のことを指し、以下のように考えられます。
 
原状回復費用+ハウスクリーニング費用=退去費用


この「原状回復費用」を誰がどのくらい負担するのかについては、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に沿って決められます

このガイドラインには、明確なルールが記載されているものの、実際には退去費用に関するトラブルが多く発生してるのが現状です。

そのため、必要以上に請求されたり、想定外の費用が発生したりすることがないように、基本的なルールに関しては入居者も把握しておかなければいけません。

基本ルールとして、ガイドラインには下記のように記載されています。
 
経年劣化 大家さん負担
入居者の故意による過失 入居者の負担



例えば、日光が当たることによって壁や床が色褪せていたら、経年劣化と判断されて大家さん負担となりますが、物を壁にぶつけて穴を空けてしまえば入居者の負担になります。

このことを把握し、退去時に請求される費用や項目に怪しい点がないか必ずチェックしてください。経年劣化にも関わらず、原状回復の費用を請求された場合には大家さんに確認しましょう。

さらに、原状回復費用にプラスして請求されるのがハウスクリーニング費用です。ハウスクリーニングとは、退去後に専門業者が行う清掃作業のことを指します。

この費用については「入居者が負担する」という特約が付けられていることが多く、認めなければそもそも入居できません。

ハウスクリーニング費用の負担については、契約書や退去時の特約等で確認できます。
 

【退去費用の相場】


ここでは退去費用の相場を紹介します。
悪質な業者もあるので、相場を把握した上でおかしな点がないかチェックしましょう。

◎原状回復費用の相場
 
キッチン周辺 約15,000~25,000円
レンジフード・換気扇 約10,000~12,000円
浴室(カビ、水垢) 約12,000~20,000円
トイレ 約6,000~10,000円
洗面所 約8,000~10,000円
エアコン 約10,000~15,000円
洗濯機・洗濯槽 約10,000~30,000円
壁紙 約1,000~2,000円(1㎡あたり)
フローリング(複合材) 約5,000~12,000円(1㎡あたり)
フローリング(無垢材) 約6,000~13,000円(1㎡あたり)
フローリング(クッションフロア) 約2,000~3,000円(1㎡あたり)


壁紙やフローリングが汚損した場合は一部分だけ張り替えることができないため、全体を張り替える必要があることを覚えておきましょう。



◎ハウスクリーニングの相場
 
1R・1K・1DK 約20,000~40,000円
1LDK・2DK 約40,000~70,000円
2LDK・3DK 約50,000~80,000円
3LDK・4LDK 約70,000~90,000円


ハウスクリーニングは居室を中心に全体的な清掃を行います。この費用は部屋の広さに比例して金額が上がります。

退去費用を請求された際に「これって本当に入居者負担?」「金額が高すぎる」と疑問に思ったら不動産会社に聞いてみると良いでしょう。

また「高くないですか?」と相手に疑問を投げかけるだけでは交渉は難しいので「国のガイドラインにはこう記載されています」と根拠も含めて交渉してみてください。
 

【退去費用を抑えるポイント】


ただでさえ、引越し代や粗大ゴミの処分などでもお金がかかる引越し。退去費用はできるだけ抑えたいですよね。

ハウスクリーニングは退去時に必ず発生してしまいますが、原状回復にかかる費用に関しては安く抑えられる可能性があります。

その方法は「部屋を綺麗に使うこと」です。普段からこまめに掃除している人でも、案外見落としがあったり、汚れが溜まりやすい場所を把握しきれていないことがあります。

「部屋を綺麗に使うこと」について詳しくみていきましょう。
 

こまめな掃除と結露に注意する

原状回復費用を抑えるためには、日頃からこまめに掃除していることが非常に重要になります。退去する際に慌てて掃除をしても、積み重なった汚れはなかなか落ちません。

特に、窓サッシや結露、キッチンの油汚れは厄介です。放置すればするほど頑固な汚れとなります。

原状回復費用を安く抑えるために、入居時からできることは、こまめな掃除に加えてキズや汚れをあらかじめ防ぐ対策をとっておくことです。

キズや汚れを防ぐ対策例
・キャスター付きの椅子を使用する場合は床が傷つかないようにカーペットを敷く
・コンロ周りの壁にはカバーやシールを貼って油汚れが壁に直接付着しないようにする

 

退去時には水回りを中心に掃除する

原状回復費用を安く抑えるためだけでなく、退去時には丁寧に掃除を行って綺麗な状態で部屋を明け渡すのがマナーです。

中でも、キッチンや浴室、洗面所、トイレなどの水回りの掃除は念入りに行いましょう。カビが生えていたり、普段見えない場所に汚れが溜まっていることも多いので、丁寧に確認してください。

 

【退去におけるポイント・注意点】


退去費用について正しい知識を持っていなければ、悪質な管理会社のペースに飲まれてしまう危険があります。

ここでは、退去手続きや退去費用におけるポイント、注意点を紹介します。下記の項目を退去前にチェックし、必要以上に請求された際に気付けるようにアンテナを張っておきましょう。
 

業者とのやりとりはメールで行うこと

悪徳業者の中には、口がうまく、気付いたら相手のペースに飲まれているなんてことも珍しくありません。そこで大切なのが「やりとりを全て記録しておくこと」です。

口頭や対面での会話だけでは、後からトラブルが発生した際に証拠が出せず不利になる可能性があります。

業者とのやりとりは基本メールで行い、どうしても口頭や対面が必要になる場合は録音しておきましょう。

 

破損の時点で火災保険を使う

加入している火災保険の補償内容を確認してください。補償に「借家人賠償」の「不測かつ突発的な事故(破損・汚損)」が含まれていれば、過失で付けたキズに対して補償の対象となります。

ただし、退去時に火災保険を使って直すことはできないので、キズを付けたタイミングで随時修復していく必要があります。

 

解約通知書にて自分に不利な点がないか確認する

解約通知書は契約書の最後に記載してあるのが一般的です。退去者にとって不利な内容が記載されていることが多いため注意しましょう。

万が一不利な内容が記載されていた場合は、きちんと交渉してください。
不利な内容が記載されているときに気付けるように、書類にはきちんと目を通すようにしましょう。

 

【まとめ】


賃貸を退去するときに、退去費用で損をしている方が多いのが現状です。退去費用は「原状回復費用」と「ハウスクリーニング代」を合わせたもので、原状回復費用についてのトラブルが多く発生しています。

原状回復費用の概要や、相場を把握し必要以上に請求されたときに気付けるようにしましょう。

また、業者から渡された契約書等の紙面は、何となく目を通して終わらせてしまう方も多いですよね。しかし、よく読んでみると自分に不利な内容が記載されていることも少なくありません。

契約書や解約通知書などをしっかり読み、不明な点やワードが出てきたら調べるか、問い合わせてみることをおすすめします。

このとき、根拠もなく問いただすのではなく、国のガイドラインの内容に沿って業者に確認してください。

新たな生活に向けて、気持ちよく引越しできるように、退去費用についてきちんと把握しておきましょう。
 
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